誰もが驚いた挙式サプライズ
結婚披露宴ではぜひ両親にサプライズを仕掛けたいと思っていました。思いっきり泣かせてやろうと…(笑)
しかし、私の母はブライダルプランナーをしており、ちょっとやそっとでは驚いてくれないのです。一般的に出回っているようなサプライズではパンチが全く足りません。
そこで思い付いたのは、披露宴ではなく、挙式でのサプライズです。挙式でのサプライズなんて見たことも聞いたこともありません。これなら確実に驚いてくれるでしょう。
計画はこうです。
式が一通り終わり、新郎新婦の退場のタイミング。そこで司会が「退場の前にご新婦様から大切な方へ何か贈り物があるようです。」とアナウンスをします。そして私が母への感謝を述べて、挙式で使ったブーケを記念品としてプレゼントする。
きっと母は驚きと感動で号泣するだろうなと計画当時ニヤニヤしていた私です。
そしていざ本番当日。新婦の入場と同時にベールダウンがあったため、チャペルの扉の前では私と父、母の3人で待機していました。
よし、計画通りにお母さんを泣かすぞ、と思っていた私が、扉の開く寸前に父の背中、母の横顔を見て号泣…。大好きな父母から離れて嫁いでいくということを急に実感してしまったのです。もちろん幸せな気持ちもありましたが、色んな感情が入り交じってワケがわからなくなった感じです。
そんな状態でしたのでそのあとは頭が働かず、挙式での誓いや聖歌などもうほとんど記憶にも残っていません(笑)
退場となったとき、やっと息が抜けると安堵していたら司会のサプライズアナウンスが入りました。げ!そーいえばそんなサプライズがあった!と言うまさかの自分へのサプライズ(笑)
混乱の上にさらに混乱した私は、母への感謝を述べることができず、ようやく出た言葉は「…ありがとう…」の5文字のみ。泣きじゃくって震えながら振り絞った一言でした。
号泣させるつもり満々だったのに自分がまさかの大号泣。大誤算です。
しかし、これが逆によかったのかもしれません。母はそんな私を見て「もぉ…やだぁ…」と泣き崩れました。号泣のままハグしてる母と私を見て隣の父も泣き崩れました。
後から友人たちから話を聞くと、挙式であんなに泣かされたのは初めてだ、挙式でのサプライズを見たのは初めてだとたくさんの声をもらいました。実際写真を見直すと、参列していた友人たちまでかなりの人数が涙してくれていました。
母を泣かせるサプライズが、自分を含め、会場内のすべての人への感動サプライズになりました。いい意味での大誤算です(笑)
一生忘れられない素敵な思い出になりました。